Uke Afternoon

6月21

 

 昼過ぎに、リバプール出身の青年、ウェインとウクレレセッションをした。彼はギターを7年ほどやっていて、最近、旅行のためにウクレレを買ったと言っていた。7年ギターをやっていただけあってかなりうまかった。スパニッシュミュージックのコードを教えてもらった。僕が適当なコードの循環を弾くと、それにこたえてすごいテクニックを出し始めた。ウクレレを通してあいさつ程度の簡単な会話をしている感じがあった。僕の挨拶はぎこちなかったし、不躾でもあったと思う。もっと精神を音楽的な感じに持っていけばテクニックはあんまり関係なくなると思う。もっとましな演奏がしたかった。

 

 ウェインは、10代の後半になってビートルズが好きになり始めたと言っていた。素直な人物のかっこいいエピソードに思えた。僕はビートルズが好きで、インドに留学したという話をすると、変わった出来事を目撃したようなリアクションをしていた。音楽の話をいろいろしていると、「ジェイク・シャンバクーロって知ってる?」とウェインが訊いてきた。僕らはウクレレを片手に話をしていたので、ジェイクと聞いた瞬間、ジェイク・シマブクロが頭に浮かんだ。ウェインがシャンバクーロと言った時の表情を思い出すと少しニヤニヤしてしまう。

 

 ステイト・ライブラリー・オブ・クイーンズランドにてここまで書き、ブライアンに会うために、シティーセンターに向かった。

 

 今は宿で書いている。ブライアンと話したことをオートマティスム的に書きたいが、いつも思考が邪魔してしまう。ので、しょうがないから、考えながら、思い出しながら書く。

 

 ブライアンと会い、簡単な挨拶を終え、近くの中華料理屋に適当に入る。ブライアンはトムヤムヌードル、僕はチャーシュー丼のようなものをオーダー。そして席に着き、早速アドベンチャースクールに関する話を開始。

 

 僕が送ったメールを見て、悪くない考え方をしているとブライアンは言う。

 

・今の仕事を続けながら、他の仕事もする。

宿で掃除をして、宿代を免除してもらう。

  月曜と、火曜がオフなので、その間仕事をしてお金を稼ぐ。

 

・場所を変えて、他のインド料理屋で働く。ちゃんと給料の交渉をする。

  シドニーに行って、マンディル、マスジッド経由で、インド料理屋での職を見つける。場所を替え、これまでの経験を活かし、ベターな環境を探す。

 

FIA村で、何らかのプレゼンテーションをしてインド料理屋をフィールドワークするためのスポンサーになってもらう。

 

 1番初めのアイデアは何も楽しそうではないので却下。そして3番目はまだ時期ではないとなんとなく思う。なので、2番目を実行しつつ、なるべく早く、しかし焦らずに、3番目の機会をうかがうというようなことを考えている。もう少しインド料理に関する基礎的な知識、技術を身に着けてから3番目に進みたい。

 

 ブライアンは「3番目をトライする価値はある。動画や写真などを駆使して、何か人の心を動かすようなことをすればいい。ただ本当に村長のさじ加減ですべては決まるので、どうなるかはわからない。」と言っていた。ブライアンの話はいつも僕をワクワクさせる。

 

 数か月シドニーのインド料理屋で働き、知識と技術を身に着け、ドバイに飛びたい。そして料理の腕にさらなる磨きをかけ、あこがれのインドに行きたい。ブライアン曰く、心を動かす大胆さとともに、密な計画を立てる繊細さも重要。じっくり作戦を練ろう。