ザヒール

10月27日

 今日も9時半から3時半まで、テイクアウェイショップでバイト。

 

 まず、タンドールに着火。要らない紙に火をつけタンドールに放り込み、ガスをオンにする。うまくガスの噴出口にとどかなかったので、鉄の棒で突いて火を噴出口のほうへ追いやる。「ボン!」という音と共に着火完了。蓋を閉め、釜全体を温める。

 

 ターメリックライスの用意に移る。でかい鍋にバケツに2杯半のお湯を注ぎ、コンロにかける。ターメリック、黄色い着色料、ベジタブルオイルを入れかき混ぜる。カルダモン、クローブ、シナモンを投げ入れる。バスマティ米を研ぎ、鍋に投入。

 

 ナーンの生地を用意する。一昨日捏ねた生地を、握りこぶしより半径が0.5センチくらい小さいくらいの大きさに丸めて、トレーの上に並べていく。テーブルに小麦粉を敷き、適量の生地を鷲掴みにし、「ペシッ!」と小麦粉の上にたたきつけ、小麦粉がついた側が外側になるように丸めていく。それを30個作る。

 

 ナーンの生地を用意しながら、パニールとジャガイモを揚げる。共に2センチから2.5センチ四方に切る。いや、パニールは1.5センチ四方くらいだ。パニールは、豆腐のように見えるが、硬いので、手の平ではなく、まな板の上で「グッ!」と力を込めて切る。それぞれ揚げる。ナーンの生地を4個作るたびに、パニールとジャガイモの揚げ加減を確認する。

 

 そうこうしている間に、ターメリックライスが炊き上がる。重い鍋をシェフのラジ君と流しまで運び、笊に移す。柄のついた鍋ですくって、笊に移していく。半分くらい移し終わったら。鍋を丸ごと傾けて、「どかっ!」とターメリックライスを笊に流し込む。笊に上から冷たい水を注ぎ、ターメリックライスが粘々になるのを防ぐ。

 

 チキンティッカが足りないことが判明したので、開店前に作ることに。昨日作ったチキンのマリネを太い鉄の棒に刺していく。(マリネは、ヨーグルト、ジンジャー❓ガーリックペースト、チリパウダー、ガラムマサラ、メーティーリーフ、赤い着色料、ベジタブルオイル、塩で作ったタレで和える。)それをタンドールの底までいれ、淵に寄りかかるように置く。腿肉6切れをそれぞれ10本の棒に刺し、合計60切れ焼く。ジュージュー音がして、焼き色がついて来たら、向きを変える。

 

 開店前の僕の仕事はだいたい終わったので、鍋やボールやトレーを洗いながらチキンティッカをチェックする。焼きあがったらチキンティッカを一口サイズに切る。洗い物を終え、20分程度の小休止。シェフが作ったパーラク❓パニールを炊きたてのターメリックライスと共に食べる。ほうれん草の鼻に抜ける臭いがやばい。

 

 食べ終わったので、一本タバコを吸いに行く。ビルとビルの間のぬるい空気と安いタバコを深く吸い込む。

 店に戻るとお客が来始めたので、ナーンを焼く。プレーンナーン、ガーリックナーン、チーズナーン。ガーリックナーンは生地を窯にくっつけるときに使う、丸くて厚いクッションのようなものにくっ付いてしまうことがあるので、ガーリックの水分を生地につけないように注意。チーズナーンはタンドールの壁にうまくくっ付かないことがあるので、壁の熱くなっている部分、つまり、釜の下の方、もしくは、一定時間以上ナーンを焼くために使っていない部分に張り付ける必要がある。

 

1 2時くらいまでにプレーンナーン7枚、ガーリックナーン3枚、チーズナーン2枚を焼いておく。

 

 12時過ぎ、近くで働くビジネスマンのお客が来店し始める。レジを手伝いながら、ナーンを焼き、ライスを温め、チキンティッカを温める。タンドーリーロティーも焼く。タンドーリーロティーは、タンドールで焼いたチャパティである。1時半くらいまではまあまあ忙しい。ので、記憶が曖昧である。し、細かく書いていたらきりがないので省略。

 

 キッチンの掃除、洗い物を済ませ、終了。タバコを吸って3時44分のNorth Sydney発、Blacktown行きの電車に乗る。

 

 家に帰ると、ザヒールがチキンコルマのようなものを作っていた。フラットメイトが作る料理も興味深い。出来上がったチキンコルマのようなものに、さらにミントソースをかけて食べていた。カシュミール出身のアルタフが作るラムロガンジョシュを食べたときにはスリナガルに旅行に行った時の記憶が蘇った。

 

 ザヒールは11月末か、12月にラホールに帰るらしい。「オーストラリアで、パキスタンのビザってとれるかなぁ?」と訊くと、「大使館にメールしなよ。」と言われたので、ザヒールが言った通り、メールした。返事が楽しみである。

 

 今日は、ウクレレ弾いて、Get Down観て寝よう。今、9時。