1月5日 明け方

 12/31の夜から1/1の夜まで、実家の人達とボーっと過ごした。大晦日の食事はブリ、真鯛、ボタンエビの刺身と鶏の肉団子が入った水炊き鍋だった。私の兄が、「エビには火が通っているの?」と尋ねたので、「生やんけ!」と即答した。あまりにも明らかだったので。ビール、ワイン、焼酎を飲んで、元旦の2時くらいまでテレビを観ていた。

 

 元旦の昼頃に狭山市にある父の実家に車で向かう。途中ムーミンバレーという最近できたテーマパークに寄る。ミヤザワ湖という数十年前に作られた湖のほとりに数年前に作られた施設らしい。父の実家から車で5分。数年前に父の実家の近くに高速道路のインターチェンジができて、工場とか倉庫がたくさんできてきている。父の実家で祖父母にお線香をあげ、30分くらい世間話。とても短い。もう少し長くなると思った。テレビにはニューイヤー駅伝が写っていた。狭山茶とみかんをごちそうになった。帰りに天覧山という飯能駅近くの見晴らしのいい山に登った。天気が良く空気が澄んでいて、東京スカイツリーが見えた。都内から7-80kmくらいあるのではないかと予想された。緑があっていい場所だった。江戸時代の最後にはこの山に幕府軍が基地を構えたそうで、近くで戦も行われたらしい。飯能市立博物館、飯能祭り、カールバーンというペルシャ料理屋、秩父の温泉、池袋まで電車で1時間というアクセスなどなかなか魅力的な土地である。

 

 昨日(1/2)はひとりでごろごろ過ごした。火吹竹を作ってぶうぶうぶうという歌を歌っていたら不安になってきた。将来に希望が無さ過ぎてどうすればいいかわからないという気持ちが爆発しそうである。不景気のニュースが耳に入ってくるのもキツい。しばらくそういう気持ちとは向き合っていない気がするので、暗くなるお正月休みを過ごしてもいいかもしれないとも思う。不安でしんどい、お腹が痛い、辛すぎる。でも死にたいとは思っていない。鬱というほどではない。足湯をすれば洗濯だって、皿洗いだって、ジョギングだってできる。夕方にジョギングをして、入浴。夜8時頃に台湾マッサージを受ける。背中に乗って足踏みをしてもらう。肋骨や背骨が折れそうだったが、施術後は身体が楽になっていた。すぐに骨が折れそうと思ってしまうタイプなのである。まっすぐに帰宅。解凍しておいたブリを照り焼きにして、マヨネーズ、イタリアンパセリと共にパンにはさんで食べる。焼酎のソーダ割を数杯あおって1時頃に寝る。不安な夜だった。

 

 1/3。小ぶりなみかんを3つ食べた。不安と言うか、不満の原因はほとんどわかっている。仕事が休みであることによってその原因が浮き彫りになってしまっている。せっかくの休みなのに女性と楽しく過ごせていないことが不満なのである。実家に帰るとわりと新婚な兄の夫婦が仲良さそうにしていてなんとなくうらやましかった。板前の友人はひとまわり年上のお姉さんとラブラブらしい。自分はと言えば家で無料動画を観て、夜になれば友達を誘って飲みに出て、有り余るパワーを発散するという具合である。昨年末には一晩で6回吐くということもあった。新宿駅のホームで2回、新宿駅西口前で2回、東高円寺駅前で2回。お前のゲロを誰が片づけると思とんねんと思う。酒癖が悪い。日本人風に。もう本当に楽しいことから遠ざかってしまっていて、ほとんどSEX恐怖症ではないかと思う。どうやって舐めればいいか、触ればいいかとか、コンドームって洗ってもう一回使えるんだっけとかそういう感じである。

 

 今、ファーストナッピングからの目覚めの覚醒の中にいる。12時半。このもやもやした気持ちは何なのかと自分にもう一度問いただした。答えは明白だった。好きな女の子とごろごろしたい。ごろごろしながらその女の子の好きなところ可愛いところを100個発表したい。「今から好きなところ発表会を始めます。」と言って音楽を奏で、照明をちかちかさせ、祭りのように盛大に開会宣言をする。そして会が始まるとなかなか好きなところ可愛いところが思いつかないというコントのような冗談をやりたい。

 

 冗談のように書いてはいるが、本当に深刻な問題である。どうにか解決したい。頑張っていればご褒美みたいにそういうことが起こると信じているがそうではないのか、頑張りが足りないのか。外国に修行に行って帰ってきたい。インドを2週間旅行して帰ってきたい。とにかく、自分でやりたいことを見つけて行動しなくてはいけないということだ。

 

 同日夕方に部屋の掃除、皿洗い、洗濯、ジョギング、筋トレを行った。真夜中にチャーハン、ホロホロチョウの照り焼き、ほうれん草の胡麻和えを作って食べた。お腹一杯。満腹で意識が朦朧とする中、NETFLIXを開くと『ホワイトノイズ』という映画の配信が始まっていることに気づく。グレタ・ガーウィグという私が女性として好きな女性が主演で出ている。何の躊躇もなく観始める。集中して観れた。1時間くらいのところでで英語字幕を日本語字幕に変えた。久しぶりにいい映画を観た。また英語字幕で通してみたいと思った。Youtubeで批評がないか検索すると、日本人のお爺さん二人が話している番組があった。まったく会話の内容が理解できない。わたしと同じ映画について考えているとは思えない内容だった。ツイッターを検索すると若くて頭のよさそうなアカウントのお方が「ポストトゥルース以降の真実と信仰の行方を示す映画」とつぶやいていたのでフォロー。英語の批評をチェックししなくては。

 

 1/4、連休最終日。昼前に起きてコーヒー、たばこ、トイレを済ませる。暖房をつけ、2杯目のコーヒーと本を持ってベッドに戻る。しばし読書。2時頃にジョギング、筋トレ、入浴。17時から友人と晩御飯を食べる予定があったので支度をする。予約ができない香港発の点心専門店。友人が列に並んで席をとってくれていた。20分くらい待って着席。湯がいたレタスのサラダ、5種類くらいの野菜とえびに湯葉が巻いてあって揚げられている料理、ワンタンが醤油、砂糖、黒酢八角のソースに絡めてある料理、鶏だしのおかゆが美味しかった。

 

 21時頃、近所に住むDJの若者の家に寝酒をあおりに行く。レコードをかけてくれるが、音量が小さい。人のことは言えないが、ボロいアパートなので。音楽を聞きながら、今年はどんな風に楽しく過ごそうかとしゃべる。CDJの機材を揃えて、CDディグればと提案してくれる。「DJやったほうがいいよー。」という無責任な提案を受け、「えー、機材揃えちゃおっかなー。」と前向きに思ってしまう。インディーズワールドミュージックを探すというのは楽しそうである。

 

 元旦に実家に帰ったら寂しくなった話もした。その話をした瞬間、彼の実家がより寂しい状況であることを思い出した。寂しくないのかもしれないけど。1本の日記で何度寂しさについて書いているのだろう、痛々しい、当たり前のことを。寂しさを紛らわせるために可愛い女性と休日を過ごすのは3年くらい前に辞めてしまった。ただ時々お祭り騒ぎはしたい。

 

 たいして寂しくないので仕事をもっと頑張ろうという結論である。とりあえずガガンにメール。なんとなく書けそうな気がしている。ダメなら2週間インドに旅行でもしようか。基本的には今年いっぱいは修行に専念するというのがこのプロジェクトを始めたときの計画である。もう少し経営のことも勉強したい数冊本を読みたい。4-5人のホームパーティをたくさんしたい。